利潤を生み出す原理

2007-01-29

NHKスペシャル「インドの衝撃」(第1回)を見た。

インドの理数系教育の隆盛と,IT系技術者の優秀さは瞠目に値した。

 

トーマス・フリードマンの『フラット化する世界』が紹介されていた。

未読なれど,番組のコンテクストでは

「フラット化」=差異の原因となっていた「外的要因」が消失すること

としてITの進歩による地理的差異の消失が,インド経済(とくにアウトソーシング,オフショアリングの分野)の発展の一因になっているとされていた。

 

「差異から利潤を生み出す原理」(岩井克人)が資本主義である,という言説に則って利潤を生み出してきた差異について考えてみた。

商業資本主義

市場間における地理的要因による価格差異から利潤を生み出す

東南アジアの香辛料をヨーロッパで売ることで利益をあげる

産業資本主義

労働生産性と実質賃金率のギャップによる収支差異から利潤を生み出す

安価な労働力で(大量)生産した製品を(大量)販売することで利益をあげる

金融資本主義

時間や地理をベースにした,資本そのものの,需給ギャップやリスク選好の違いから利潤を生み出す

資金を必要としているひとに,余剰資金を貸し付けて利益(利子)を獲得する

 

フラット化・グローバル化が進むと,外的要因による差異が解消されてしまい,資本主義は利潤を生み出すことができなくなる。

残る方法は,差異を作り出すこと。

浅学ゆえの悲しさで,これ以上深入りはできないけれど,国家資本主義というのはこれに当たるのだろうか?

 

楠城華子Blog – livedoor Blog(ブログ):

新国家資本主義とは、この記事の定義だと、「外国と経済、国と企業が一体となって動く体制」である。

国が、資源企業やメディアなどを一元管理し、コントロールする反面、国際市場では、各企業が積極的に外資を取り込み、経済を活性化させること。

資本主義の長所を取り込みながら、一党独裁体制を敷く。

 

一方で,グローバル化した現代においてこれだけデリバティブが発達しているのは,リスク選好の違いという各人の内的要因による差異が利潤を生み出しているからではないかと思う。

 

外的要因による差異が解消されても残るのは,「内的要因による差異」じゃないか。この内的要因による差異が競争力の源泉になっていくのだろうーーーインドのエンジニア達を見て,そんなことを思いました。

 



会社はこれからどうなるのか” (岩井 克人)

 



二十一世紀の資本主義論” (岩井 克人)

 

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