CSR ノット・イコール コンプライアンス

2007-03-22 at 09:47 コメントする

内容はお題目よりずっと理知的。
CSRとは何かを理解するのは難しいので,むしろ「何ではないか」を知るべきだと思ったので,メモ。 
 

ペコちゃんも涙する「CSR」の希薄 RIETI 経済産業研究所:

CSRは不正を斬る正義の印籠ではないし同時にあらゆる社会問題への処方箋でもない。政策概念として特定の目的をもって創造された。

 
「政策概念として特定の目的をもって創造された」という部分は明確に記載がないけれども,
CSRがコンプライアンスとは一線を画す,あるいはコンプライアンスをCSRとして語ることが適切でないというのは,
自分自身の新しい知見としておこう。
 
 

問その3EUでは法令遵守は問題になっていないのか?
答:ヨーロッパでも法令遵守違反のスキャンダルは後を絶たない。
彼らはこう考える。法令遵守は永遠の課題。世の中に犯罪が無くならないのと同じく企業の法令違反もなくならない。したがって、「法令遵守もできないのに、自主的な取り組みなんて」という考え方をしていたら、自主的な取り組み(=
CSR)は永遠にできない。

 
この部分は興味深い。
まずもって,CSRは「政策概念として・・創造された」ことから,これが国家の「政策」として一定の規範力を持ち得る可能性がある一方で,
CSRは法令遵守(コンプライアンス)とは違い,あくまで「自主的な取り組み」だということが。
 
そして,
「法令遵守もできないのに,自主的な取り組みなんて(お題目だけではダメだ)」と建前論をぶって思考停止・行動停止に陥ることなく,
「それ」と「これ」を割り切る合理性が。
 
 
 
CSRとは何でなく,何であるかについての企業側からの提言を併記しておこう。
 
第15回企業白書『「市場の進化」と社会的責任経営,経済同友会,2003.03.26) 

CSR:わが国における典型的な考え方
……いずれもCSRの一部ではあるが、その本質は表わしていない。
CSRとは、社会に経済的価値を提供することである。
(⇒
専ら企業の持つ「経済的」責任を「主」と考えている。)
CSRとは、利益を社会に還元し、社会に貢献することである。
(⇒
CSRを「コスト」「フィランソロピー」と考えている。)
CSRとは、企業不祥事を防ぐための取り組みである。
(⇒
CSRを「義務的取り組み」「法令遵守」と考えている。)

 

CSRの本質
CSRは企業と社会の持続的な相乗発展に資する― CSRは、社
会の持続可能な発展とともに、企業の持続的な価値創造や競争
力向上にも結び付く。その意味で、企業活動の経済的側面と社
会・人間的側面は「主」と「従」の関係ではなく、両者は一体
のものとして考えられている。
CSRは事業の中核に位置付けるべき「投資」である― CSRは、
事業の中核に位置付けるべき取り組みであり、企業の持続的発
展に向けた「投資」である。
CSRは自主的取り組みである― CSRは、コンプライアンス
(法令・倫理等遵守)以上の自主的な取り組みである。

 
 

カテゴリー: ビジネス タグ:

意見と結論 親心の罪

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